相談ケース例
今までに受けたご相談のケース4
血友病のことを娘に話さないうちに妊娠した、娘や相手にどう知らせればいいのか…
相談者:母親(相談時50歳代)
ご相談いただいた内容
娘の結婚、出産のことで相談してきました。
血友病である夫(娘の父親)は十数年前に他界しています。そのこともあって、娘(確定保因者)にどのように血友病、遺伝のことを説明したらよいか、いままで先延ばしにしてきて、悩んでいました。その矢先、娘が妊娠したと聞かされました。血友病の現状がわからない娘へはどう説明したらいいのか、娘の結婚相手には知らせた方がいいか、という内容で、お手紙で相談されてきました。
相談受け手側による整理
- 血友病の知識がない(夫は全て自分で対応していて妻は何もわからない)
- 誰に相談していいかわからないので、先延ばしにしている
- 患者不在のため医療機関に相談することにハードルがある
- 娘の相手に血友病、遺伝のことを知らせる必要があるか迷う
実際のアクション
1)2)3)に関して、当初医療機関に相談するのは気が進まないということでしたので、遺伝カウンセラーをご紹介しました。数回、遺伝カウンセラーと面談されたようですが、なかなか、娘と話す決心がつきませんでした。
4)に関しても遺伝カウンセラーが対応しました。しかし、相手家族には難しくても、せめて相手には話をするようにと勧めてみましたが決心がつきません。その後、バツが悪くなったようで、遺伝カウンセリングとの面談も途絶えることになりました。「出産の際には念のため帝王切開で」ということだけ娘と主治医に伝えるくらいのことしかできませんした。
その後
一年半が経過し、無事、帝王切開で男児出産をしました。その後、男児は血友病であるとの診断を受け、娘の夫は男児の血友病診断時にはじめて血友病について説明を受けることになりました。