相談ケース例
今までに受けたご相談のケース6
成人した孫娘に血友病についてどう伝えたらいいかかわからないが…
相談者:薬害HIV感染被害者の妻(相談時70歳代)
ご相談いただいた内容
孫娘が成人を過ぎ、結婚を考えるような年齢になりました。そのため、血友病についてきちんと伝えるにはどうしたらよいか、さらに保因者がどうかの検査ができないだろうかと、ご連絡をいただき、相談されました。相談者の夫は薬害HIV感染の被害者で20年前に亡くなられており、現在の家族には血友病患者の方はおられません。
相談受け手側による整理
- 血友病患者が不在のため、血友病に関してきちんと説明できない
- 血友病患者の現状(生活・治療など)がわからない
- 上記を相談したいが、患者不在のため医療機関に相談することにハードルがある
- 血友病保因者の検査をしたいが方法を知りたい
実際のアクション
まず3)に対して、被害者に一番身近なエイズ治療研究・開発センター(ACC)に受診をされることをお勧めしました。ACCでは遺族健診を実施しており、患者だけでなく遺族の健康診断しも対応しているからです。その後、ACCを受診され、血友病専門医から1)2)に関して説明があり、理解をしていただきました。
また4)に関しては、保因者検査に関して基本的な説明はACCでしていただき、検査を希望するということでしたので、ACCから遺伝子検査を実施している医療機関を紹介してもらいました。
その後
遺伝子検査受けるには、本来は患者本人の協力が必要なのですが、薬害HIV感染被害者は他界しています。一時は不可能と思われましたが、この被害者が生存されていたとき通院していた医療機関の協力があり遺伝子検査を受けることが可能となりました。
孫娘は血友病の知識も得た上でご本人の希望で遺伝子検査を受けることになりました。遺伝子検査でも保因者か否かの100%の判断はできないということも含めご本人は納得をされました。