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今までに受けたご相談のケース7

兄(血友病患者)のような子は育てられそうにないから子どもを持ちたくない…

相談者:相談者は父親(相談時60歳代)

ご相談いただいた内容

第1子は血友病患者で、薬害HIV感染被害により他界されています。第2子の息子は血友病ではありません。息子が結婚十年以上を経過するのに子どもをもたないのはなぜだろうと問いただしてみたところ「兄のような血友病患者の子が生まれても育てられそうにないから」という理由でした。

相談者である父親が言うには「小さいころに第2子に血友病検査を受けさせたと思う。結果は血友病ではなかった」「第2子はそのことを理解していると思っていた。」とのことで、血友病の遺伝について息子にどう説明したらいいのかと、連絡をくれ、相談してきました。

相談受け手側による整理

  1. 第2子に血友病の正しい知識を伝えていない

実際のアクション

1)に関して、血友病患者である第1子はHIV感染で他界しているため、第2子は遺族健診の対象者となると判断して、遺族健診を実施しているエイズ治療・研究開発センター(ACC)を紹介し、血友病専門医から正しい説明をうけました。第2子の方は、既に血友病検査を受け、血友病でないと診断をうけていましたが、当時は本人が幼少だったことから診断に納得していない為、再度血友病検査を受けました。

再検査後、血友病でないと診断を受け安心しました。

考察

思い込みのまま十年以上の結婚生活が経過し、第2子の方の妻は子どもを持ちたがらない夫にどのような感情を抱いているのか相談者としては心配になりました。血友病の遺伝や保因について悩むのは女性だけでなく、血友病の男きょうだいが悩んだり、大きな影響を受けたりすることもあります。血友病を家族全体で共有していないがゆえの問題ではないかとも考えさせられました。

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